ブランク材は適正な形状、サイズで加工することが望ましが、成形性検討の途中で別のブランク材を作成するときに出た“端材”を使って対象の部品の加工可能かどうか確認することがあると思います。
この時、部品がL/Rの2個取りや対象形状で検討を進める場合、AutoFormではダイフェースの造形の簡略や計算時間の短縮を狙って“対称”の設定をすることがあります。しかし、端材ブランク形状をカーブ・データとして読込んだ後、対称設定を実施すると取込んだ非対称のブランク外形データが自動的に対象になってしまい、“端材”の検討ができなくなってしまします。今回は、この問題を解決方法についてご紹介します。
1. 簡単な方法
上記のように取り込んだ非対称ブランク外形線を使用せず、ブランク・ステージで対称を“非対称”としてカーブ・エディタでブランクの外形線を入力する方法があります。この方法は簡単にブランク外形線を定義できますが、ブランク形状を正しく入力するには工夫が必要になり、時間が掛かる可能性があります。
2. 読込んだブランク外形線データを利用する方法
CADから出力されたIGESなどのカーブ・データ読込んだ場合、以下の手順でカーブ・データを直接利用することができます。順番に手順を説明していきます。
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- 対象部品となる部品のティッピングを決定します
- 対称の定義
- “完全形状”にして定義します
- 対称面の位置を設定します(イメージはL/R部品)
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- 鏡面部品の作成を行います(部品がL/Rでは無い、完全形状の場合はこの処理は必要ありません)
- 計画、ダイフェース・ステージで作業した後、ブランク・ステージにおいて対称を“非線形”として、外形線を“コピー”を選択し、読込んだブランク外形線データを定義します。