お客様各位
ニュースレター読者の皆さま
本稿の執筆を進める中、取締役員や開発部長との会議が続いた3週間のスイス出張から帰国しました。オートフォームの主要株主が交代するという新たな発表を受け、スイス本社の雰囲気は明るく、非常に大きな活力と興奮に包まれていました。新たな主要株主となる米国のCarlyle社は、プライベート・エクイティ投資会社です。オートフォームが世界のあらゆるマーケットにおいて主導的立場にあること、またBiW(ホワイトボディ)のエンジニアリングから生産までプロセスのデジタル・トランスフォーメーションを促進および加速するオートフォーム独自のソリューションが非常に優れていることを高く評価し、オートフォームの巨額買収を行ったのです。製品開発分野ではデジタル・トランスフォーメーションが急速に浸透し、バーチャル・プロトタイプを活用した生産現場の構築や、デジタル・ツインを基盤とするバーチャル・ファクトリの運用が進んでいます。しかしCarlyle社では、世界の主要OEMやティア1サプライヤのお客様と同じく、製品開発におけるエンジニアリング・プロセスのデジタル・トランスフォーメーションは、まだ未成熟の早期段階にあると認識しています。2021年、オートフォームは世界各地の主要OEMやティア1サプライヤと連携し、エンジニアリングおよび生産プロセスの包括的なデジタル・トランスフォーメーションに向けた取り組みを開始しました。これらのプロジェクトに共通する目標として大幅なコスト削減を掲げ、また同様に、エンジニアリングのリードタイムとモデル・チェンジや新型モデルの市場投入までの時間短縮も重要な目標として定めています。オートフォームのファースト・エンゲージメントは成功を収め、いまやソリューション・プロバイダーとしての適正能力は業界にて広く認知されています。コストやリードタイムの削減について申し上げると、数千万ユーロ/米ドルのコスト削減、そして20~30%の時間短縮を目標に掲げ、いかなる妥協の余地もないことをお伝えいたします。当然ながら、削減目標はプロジェクトを実施する企業の規模によって大きく異なります。オートフォームジャパンでは、この大きな価値あるプロジェクトを日本のお客様にもぜひご紹介させていただきたく存じます。
間もなく2021年が終わりを告げようとしております。オートフォームのお客様、そして日頃より当社製品をご愛顧いただいているユーザーの皆様にご支援をいただき、この長引くコロナ禍による制約や負担が続く中でも、大きな成功を実感できる1年を過ごすことができました。末筆ではございますが、スイス本社の取締役会およびオートフォームジャパンを代表して、日頃よりオートフォーム製品をご愛顧いただいている皆様に心からの感謝を申し上げます。また、製品やサービスを日本のお客様のニーズやご要望にあわせて、なお一層向上させていくために、忌憚のないご意見を頂ければ幸いです。
すべてのお客様、そしてそのご家族や友人の皆様へ、2022年のご健康、ご多幸、ご成功を心よりお祈り申し上げます。
オートフォームジャパン株式会社
代表取締役社長
マルコ A. クリベリ