2022 report

September 2022
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Numisheet 2022国際会議でオートフォーム社が
高評価を獲得: 速度と精度に優れたAutoFormソフトウェア
    オートフォーム社は2022年7月10~7月14日にカナダのオンタリオ州トロントで開催されたNumisheet 2022国際会議にて高い評価をいただきました。Auto/Steel Partnership (A/SP)が提供するツイスト金型を用いたパネルにて、スプリングバックを予測するベンチマーク調査に参加し、優れた結果を収めたのです。これによりAutoFormが優れたソフトウェア・コードであることが実証されました。オートフォーム社とその顧客双方がAutoFormを使い、どちらの結果からも卓越した速度、精度、一貫性が示されました。

Numisheet 2022ベンチマーク1: ツイスト金型を用いたパネルのスプリングバック予測
ベンチマーク調査では、2つの異なる加工条件でプレス成形を行い、パネルのスプリングバックを予測しました。一方では材料の流入を拘束するバインダ荷重を設定し、他方ではドロービードに似た機能を有し、小型パンチのように作用するステイク・ビードを適用しています。パンチ・ストロークの最後の数ミリでステイク・ビードが材料に接触すると、バインダからダイ・キャビティへの材料の流入が止まり、この工程の最後では、ドロー成形から引っ張り成形に変化します。
このベンチマーク調査では、加工条件が異なるだけなく、異なる材料を用いてスプリングバックを予測しました。使用した材料はDP980 と 6000 系アルミ合金で、板厚はそれぞれ 1.5 mm と 1.4 mm です。バインダのギャップは、材料の板厚よりも大きな1.6mmに設定されました。


ステイク・ビードがあるツイスト金型とステイク・ビードがないツイスト金型を用いたパネルのそれぞれのスプリングバック

Auto/Steel Partnershipから提供された金型は、スプリングバック中にパネルがツイストする傾向にあることから、ツイスト金型と呼ばれています。またツイストだけでなく、パネルの側壁がカールする場合もあります。このような場合、金型のエンジニアリングにおいて、スプリングバックのコントロールと見込み補正は困難を極めます。そのため、スプリングバックを解析する上で、このツイスト金型が最も適していると判断されました。

Auto/Steel Partnershipから提供された金型

ベンチマーク調査の参加者は、あらかじめ定義された19の標点(P0~P18)において、スプリングバック前後のパネルに定義した5つの断面のシミュレーション結果の座標(X、Y、Z)を報告することが定められています。

スプリングバック測定の断面と標点

ベンチマーク実験検証
このベンチマーク調査には5社が参加し、4つのソフトウェア・コードが用いられました。LS-DYNA (参加団体1)、Inspire Form (参加団体2)、AutoForm Forming R10 (参加団体3、4)、Stampack (参加団体5)です。参加者5(Stampack)のみがソリッド要素を用いてシミュレーションを行い、他のソフトウェア・コードではすべてシェル要素を用いています。すべての参加者が、計算時間、ステイク・ビードの有無、DP980と6000系アルミ合金の両方について結果を発表しました。参加団体4のBart Carleer博士、Kidambi Kannan博士、Theron Short、Igor Burchitz博士が提出したAutoFormの結果は以下の通りです。

ベンチマーク調査の参加者

計算時間
計算時間については、AutoForm Forming R10の結果が最も優れていました。オートフォーム社とその顧客の計算時間は同じであり、LS-DYNAの11倍、Inspire Formの20倍、さらに参加団体の中で唯一ソリッド要素を使用していたStampackに対しては137倍もの速度でした。

計算時間

実験結果と予測結果の比較
このベンチマーク調査で提示された結果精度から、AutoFormがこの分野で主導的な地位にあることは明白です。以下の図表は5つの断面における実験結果と全参加団体の予測結果です。ステイク・ビードの有無、DP980と6000系アルミ合金の両方について、定義されたすべてのケースで結果が提示されています。
オートフォーム社の結果は4番、オートフォーム社顧客の結果は3番で紹介しています。いずれの場合も、各断面の結果はすべて実験結果と非常に近いか、あるいは正確に一致しています。他の参加団体の結果については、選択した断面に沿った標点の多くが実験結果から大きく逸脱しており、AutoFormの精度レベルには到底及びません。このベンチマーク調査で優れた結果および一貫性を提示できたのは、AutoFormが使い勝手に秀でており、ユーザーに対するガイダンス機能も効果的に働いていることに起因します。以下に紹介するすべてのケースにて、AutoFormは優秀なスコアを獲得しています。

DP 980、ステイク・ビードあり
DP 980、ステイク・ビードあり
AA 6xxx-T4、ステイク・ビードあり
AA 6xxx-T4、ステイク・ビードなし

断面曲率の平均誤差
結果を比較するにあたり、側壁カールの曲率を数値化することが客観的な指標となります。下の図表では、シミュレーション結果と実験結果の差異を断面曲率の誤差として表しています。縦軸の誤差が小さいほど、シミュレーションが実験結果に近いことを意味します。

曲率の予測値と測定値を比較
断面曲率の平均誤差の比較

使用したソフトウェア・コードは、LS-DYNA (参加団体1)、Inspire Form (参加団体2) 、AutoForm Forming R10 (参加団体3、4) 、Stampack (参加団体5)です。Numisheetベンチマーク調査委員会の評価は以下の通りです。

  • DP980、 ステイク・ビードあり: AutoForm結果が最高評価を獲得
  • DP980、ステイク・ビードなし: Inspire Form結果が最高評価を獲得、AutoForm 結果も同様に高評価を獲得
  • AA6xxx、ステイク・ビードあり: AutoForm結果が最高評価を獲得
  • AA6xxx、ステイク・ビードなし: AutoForm結果が最高評価を獲得

結論
Numisheet国際会議において、AutoFormはプレス成形工程全体を迅速で正確に、そして一貫してシミュレーションできる最先端のソフトウェアであることが改めて明らかになりました。AutoFormは以下の点で優れています。

  • 速度: AutoFormの計算速度はベンチマーク調査で使用した他のソフトウェア・コードの100倍以上であることが、計算結果から判明しました。
  • 精度: AutoFormの結果は、スプリングバック予測において優れたスコアを獲得しました。各断面の結果は実験結果と非常に近いか、あるいは正確に一致していました。さらに、AutoForm断面曲率の平均誤差が最小であることが認定されました。
  • 一貫性: 使い勝手とユーザーに対するガイダンス機能が効果的である点でも、AutoFormが優秀なスコアを獲得しました。

AutoFormは、このベンチマーク調査で優れた結果を提示し、使用されたソフトウェア・コードの中での優位性が改めて確認されました。オートフォーム社とその顧客が達成したスコアは、AutoFormの優れた速度、精度、一貫性を示しています。Numisheetのような権威ある国際会議で、オートフォーム社の専門性と技術力が最高評価を獲得できたことを光栄に思います。

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