President’s Message March 2025

March 2025
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お客様各位
ニュースレター読者の皆さま

1月に第2次トランプ政権が発足しましたが、従来から製造業の国内回帰を重視しており、カナダ、メキシコへの25%の一律関税、中国への20%の一律関税だけでなく、すべての国からの鉄鋼・アルミに対しても25% の関税適用を決定しました。これらの決定に対する各国の報復関税の応酬が本格的に発動されると世界経済成長の下振れリスクは高まり、トランプ政権発足前からの経済成長鈍化の兆しが確実なものになってきました。ここ数年の世界的な好景気傾向が終わりを迎え、残念ながら数年間の不景気傾向の時期を迎えることになります。このような不確実な将来の見通しの中で、次の数年間をどう戦うか、その後の成長のための準備をどのように進めていくことができるかが問われています。

■アジア地域でのデジタル化の進展

AutoFormグループは、新型コロナウィルス感染症の影響で中断していた各国オフィスメンバーの交流会を昨年より再開しました。今年はセールスに加え、テクニカルチームのミーティングも実施されました。交流会は、欧米地域に拠点を持つオフィスチームとアジア地域に拠点を持つオフィスチームの2拠点に分かれ、各オフィスが持つ経験や知識、特に新しい取り組みやアイディアに関して共有しました。リモートでのミーティングが当たり前になった環境化においても、やはり実際に会って意見交換したことのある関係と現地での食事や休憩中の雑談を含めたインフォーマルなコミュニケーションがもたらす関係の質の向上は、今後のAutoFormグループの総合力の底上げになるものとして期待しています。

AutoForm製品を核とした、お客様の業務におけるデジタル化の支援が弊社の主要なサービスですが、日本の外である韓国OEM、中国OEMの取り組みに関して共有したいと思います。韓国OEMでは、CarBodyPlanner(開発中の製品で、正式な初版リリースは今年末を予定)がBiWを構成する部品データをサプライヤーと共有することを可能にし、従来とは比較にならない見積と部品形状への成形性フィードバックのリードタイム短縮、品質強化を目指した取り組みがスタートしています。この取り組みはサプライヤー企業にとっては、OEMから競争を煽られている側面があることは事実ですが、競争が生まれることでサプライヤー企業のレベルが上がっていくことが期待され、将来に向けてのエコシステムの成長にOEMが責任を持った取り組みであるとも言えます。

中国OEMの取り組みは、スピード感が他国と比較になりません。背景にあるのは、国内に100社とも200社ともいわれるOEMが存在し、熾烈な競争を勝ち抜かないと淘汰される現実があります。さらに、国内経済の成長が鈍化しつつある現状では、成長を求め海外進出の重要性が増し、異なる地域ニーズを織り込んだ製品をスピーディに市場へ供給することが求められるため、コストだけでなく開発リードタイムを重視しています。従来のプロセスや技術、価値観が新しい挑戦へのレガシーとして障害にならず、トップダウンによる意思決定の仕組みも全体最適を目指したデジタル化の推進に機能しているように見えます。

今回の顧客事例では、中国OEMのAutoForm Assembly適用例を2つ掲載しました。特にNIO社は明確にDXに注力しており、Stamping-Assembly領域のデジタル業務プロセスの構築をAutoForm-Chinaオフィスと実施しています。今回ご紹介した2つの顧客事例はAutoForm Assemblyの例なので、プレス加工に興味のある方には直接ご参考になる内容ではないかもしれません。しかしながら、このようなアセンブリシミュレーションが当たり前に必要とされてくると、先の韓国OEMの例のように、サプライヤーとデジタルデータでのプレス部品のやり取りが促進され、やがて当たり前になっていくことが予想されますので、将来の変化を見通すためにも参考としてご覧いただけますと幸いでございます。

さらに中国では、サプライヤー企業の競争力UPと信頼性向上を目指したAutoFormサプライヤ認定プログラムを開始しています。皆さまの企業においても、デジタルをどのように競争力強化に役立てることができるのか?デジタルの意味を消化しながら、将来に向けた準備を弊社と一緒に加速していただければと思います。

■お客様同士の交流のハブとなれるように

10月31日(金)にユーザー会を開催いたします。このユーザー会はAutoForUmと名づけ、皆さまが集まり交流する場(forum)を設けることに価値をおいているものでございます。情報を得るだけであれば、Webのあらゆるサービスを通じてどのような情報も得られる時代になり、AutoForm社からもFormingWorldJapanFormingのサイトやWebinarで情報のご提供をしているように、情報を得るためのコストはとても低くなりました。その一方で直接的な対面でのコミュニケーションコストは、出張費や移動時間の正当性が求められるように、間違いなくコロナ前と比べて上がっています。このようなイベントもリモートでの開催が珍しくない時代ですが、対面形式で行います。ユーザー様より魅力的なコンテンツとして、プレゼンテーションを準備していただいておりますが、プレゼン内容の議論や日頃の疑問点などのご相談など、十分な交流が促進できるようなインターバルの時間や懇親会も用意しております。直接的な交流の場に価値を見出していただき、積極的なご参加をいただければ幸いでございます。同様に、ワールドワイドでの取り組みとして、EuroCarBody開催に合わて、10月13日(月)からドイツ、フランクフルトにて「CarBody Management Summit 2025」を今年も開催いたします。主旨は同様で皆さまの情報交換、交流のハブとしての場を世界に広げ、価値としてご提供するものでございます。随時アップデート情報はお伝えして参ります。

冒頭に述べましたように、私たちの生活に関わる政策課題の解決がどのように進むのかが非常に不透明な状況です。変化のスピードが速く、不確実性が高い現在において、将来を正確に見通すことは困難なので、変化に適合しチャレンジしていくマインドと体制が競争力になっています。皆さまの新しいチャレンジに、オートフォームジャパンがパートナーとして応えられるよう、これからも力を付けて参りたいと思いますので、引き続きオートフォームジャパンをよろしくお願いいたします。
皆さまとご家族のご健康を心よりお祈り申し上げます。

オートフォームジャパン株式会社
代表取締役社長
鈴木 渉

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