CarBody Management Summit 2024 report

December 2024
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EuroCarBody2024の開催前日である2024年10月14日に、CarBody Management Summit (以下、CBMS)と題しましてマネジメントを対象とした、インターナショナルイベントを開催しました。

世界に広がる弊社のお客様同士の交流の場として、2022年よりCBMSを開催しており、3回目である今年は、欧州を中心とした顧客層から米国、日本、韓国などアジア地域への広がりも実感できました。合計31社79名のマネジメント層の方々にご参加いただき、そのうち7社24名と日本からも多くの皆様にご参加賜りました。

 

スタンピング、ホワイトボディ分野においてもデジタルを中心としたテクノロジーの進化を元に、それらをどのように業務プロセスに組み込み、企業の競争力向上につなげていくかは、日本だけでなく他地域でもマネジメントレベルの共通課題であり、その最たる解決策を披露する場がCBMSとなります。

今年は、Porsche、Stellantis、Renaultなどの欧州OEMや、Tier1メーカーからは米国のMagnaからご発表いただきました。量産不具合に対するアプローチ、 Hem・ Assemblyのデジタル化など、さまざまなテーマに関して、明確なビジョンとともに取り組みの共有がなされました。特にStellantisの取り組みは、2年前のCBMS発表のその後としての位置づけで、Assemblyの活用が確実に進捗し、組付け治具、ロボット、クランプやピンなどの最適化が進み、2年前に定めたコスト削減目標をわずかに下回るものもあったものの大きなコスト削減を達成し、生準期間も月単位で早めることができたとの発表でした。まさにこの2年間の取り組みが、取り組んだだけで終わることなく競争力の強化に結び付いたものでした。

 

 

デジタル化の取り組みは、計画通りにいかないことも多くトライアンドエラーを繰り返しながら、粘り強くやり続けることが成果に繋がるものだという事を改めて学びました。

日本からは、3社4名のスピーカーにご登壇いただきました。

1社目は、トヨタ自動車株式会社の小口様、野田様がシャープでダイナミックなスタイリングの再現において、AutoFormを活用している点を強調していただき、さらにAutoForm Assemblyの活用について非常に興味深い内容のご発表をいただきました。2社目は、本田技研工業株式会社の矢崎様からAutoFormとコラボレーションいただいている量産工場での不具合削減をIoTとAIの活用で実現するSmart Press Assistantに関連する内容を盛り込んだ、将来のビジョンと現在のステータスに関して先進的な取り組み内容をご発表いただきました。最後に、3社目として株式会社SUBARUの中谷様はパネルディスカッションにご参加いただきました。さまざまなデジタル化をテーマとした議論でしたが他の海外OEMの方を相手に堂々と存在感を発揮され、議論をリードしている姿は同じ日本人として、とても心強く勇気づけられるものでした。

各セッションの間に設けたブレイクタイム中には、発表内容の話題を元に、各国の方々がコミュニケーション、ネットワークづくりをされる姿が多くみられました。

PorscheとSchulerのジョイントベンチャーであるSmart Press Shopの工場見学ツアーや、株式会社SUBARU様、本田技研工業株式会社様と共にAutoFormのHead officeにて開発メンバーとのディスカッションを行いました。またCBMSでもスピーカーを務めていたRenault社にトヨタ自動車株式会社様と伺い情報交換のミーティングをして参りました。

 

 

ご参加いただいた皆さまには、弊社が今力を入れているAIや新たなソリューションのディスカッションをはじめ、他企業との交流では業務プロセス、ものづくりの考え方など、日本でなかなか得られない生の海外の考えや文化に触れることのできる貴重な機会になったのではないかと確信しています。

次回は2025年10月13日(月)の開催予定でございます。来年もまた、可能な限り欧州のOEMやTier1との交流ツアーも企画し、皆さまと海外を繋ぐ架け橋となれるよう努めて参ります。

デジタル技術の革新は、各企業の競争優位性を高める重要な要因となっているのは明白となっており、特に最近自動車のリープフロッグ現象(Leapfrogging)と呼ばれるようになった中国メーカーはここに確実に目をつけて、大幅な技術革新を競争力として重視しています。

日本のお客様と、海外のお客様の交流のハブであることがオートフォームジャパンの価値であり、ミッションの一つであるということをあらためて認識し引き続き努力して参ります。

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